厚顔のススメ: 宋文洲のメルマガの読者広場

今日本の幸福度は、世界的に下位の位置づけらしい。質問の内容や統計の出し方を、検証はしていないけど日本人の幸福度は低い人が多いと思う。

どこか、満足感が足りない状態で生活しているようだ。

その打開策として、厚顔でいることがあげてある。
正論に寄りすぎないことを自分に許容するために、厚顔でいることが必要という「切り口」大事にしたいです。

保身のために真実に反することを言う人が「馬鹿」なのです。西洋の似た話と
して「裸の王様」が広く知られていますが、馬鹿に見られたくないために馬鹿
になってしまう人間の弱みは、古今東西を問わずに存在するのです。

今の日本社会はまさに「空気」の社会です。常に「正論」になりそうな空気を
読み、「安全」な立場に立ち、「正論」に加担する人が段々多くなっています。
実はこれこそ社会が「馬鹿」になっていく過程なのです。

途中省略・・・・

正直にいって今の日本は80年代に留学して来た時よりずっと住みにくくなりました。空気がきれいになり店もお洒落になったのになぜ住みにくいかというと、それは「社会の寛容さ」が失われつつあるからだと思います。

私の個人的勘違いかもしれませんが、すぐキレる人、些細なことに難癖を付けてくるクレーマー、学校の先生に当たり散らすモンスター・ペアレント、官僚と政治家が日本を駄目にしていると思い込む「正義の市民」・・・。人に厳しい人が増えると社会は住みにくくなる、これはもう昔から変わらないことです。

寛容の本質は人を許すことですが、「人」の中に自分も含めなくてはなりません。「空気」と異なる他人を許すと同時に、「空気」と異なる自分も許さないといけません。「空気」と異なる自分を許すとは勇気を持ち、「厚顔」になることです。